Report Mr.Skipper 08/12
3日目 8/12(日)
今日はお休みの日曜日。Ikaw-Akoの応募時に、事前に海に行きたいとおねだりしていたところ、倉田さんが
あっさりとLakawon島の海水浴&BBQをアレンジしてくださいました。
軽四輪に揺られること数時間。さらに海岸からアウトリガー・カヌーに20-30分ほど乗ってLakawon島へ。
水はとてもきれいだ。
ドライバーさんがBBQで豚や鶏のおいしい焼き肉を作ってくれる。私たちはおいしい料理にビール、
フルーツ、ご飯を飲み食いしながら、海水浴をし、写真を撮り、踊り、冗談をかわしながら贅沢三昧の
時を過ごした。ドライバーさんは私たちの輪から離れ、決して一緒に写真に写ろうとはしなかった。
徹頭徹尾、黒子に徹している。なんてまじめでいい奴なんだろう。私たちの安全と楽しい一日を遠くから
見守ってくれていた。
Lakawon島は小さい。徒歩30分ほどで1周できる。島の北半分には村があり、広場で子供達が
バスケットボールをして遊んでいた。バスケットゴールは無造作に木の枝に打ち付けた簡単なもの
である。カメラを向けると子供達はバスケットをやめて逃げるように木登りした。一斉に私の顔を興味
深げにのぞき込む。外国人が珍しいらしい。まるで小鳥たちが枝にとまって興味津々でこっちを見ている。
登り遅れた小さな子供をお兄ちゃんが介添えする。ちょっとおどけて見せたら、みんなキャッキャ言って
大笑い。どの子も屈託がなく、たのしそうだ。いじめのひとかけらも感じられない。幸せな子供達だと思う。
翻って日本の子供達はこんなに楽しく遊んでいるだろうか?ちょっと考えさせられてしまった。
民家の合間を数件抜けるとどの民家にも足にひもを付けられた鶏が飼われていた。数軒行くと、鶏を
絞めて皮むきをしているおじさんがいた。なるほど、どこの家庭も鶏はご飯のおかずとして自給自足
しているのだ。昔の日本の田舎暮らしもこうだったのであろう。おまえも食べるか?と促されたが、
ニッコリ笑って辞退した。
この村の人たちは人なつっこい。縁側では幸せそうにおばあちゃんが孫を抱いておねんねの
お守りをしている。とても平和な光景だ。
Lakawon島では英語留学中の韓国人のカップルと日本人カップルとも知り合いになった。ともに
英語留学中の人たちだ。日本人女性はしばらくOLをしたらしいが、就いた仕事に飽きたらず離職。
カナダで就職したいと言っていた。話しぶりから仕事のできそうな方にお見受けしたが、日本の
会社ではろくな仕事に就けなかったようだ。日本は年金問題もあり、会社も雇用を絞っていること
から若年層の労働人口層がやせ細りつつある。若者達の将来が厳しい。国として世代間格差を
なくす若年雇用の促進が必要だ。日本の若者も、えり好みせず、就職浪人などせずに働いてみては
どうだろうか?
新卒採用だけが就職に強い風潮が問題に思う。就職の流動性のないところが、若者や日本経済の
活力を殺いでいるものと思う。若者もまた、将来、世の中どう変わるかわからない。いくつもの
大会社が潰れるのも見てきた。とにかく働いてみて、自分なりの可能性に挑戦し、自分なりの
労働観を確立することを勧めたい。私自身、労働観を持つ(これなら世間的に文句を言われるような
筋合いのモノではないという自信のようなもの)に至ったのは、入社後4-5年であった。日本人の
若者の写真を撮り損ねたのはちょっと失敗だった。
帰りの途中、後輪タイヤがパンクした。しかも土砂降りの中である。運転手以外は近くの
駄菓子屋へ逃げ込み、雨宿り。運転手はただ一人、雨の中でのパンク修理だ。他人の車の
運転代行であったようで、直すよりもモノを探すのに時間がかかっていた。待つこと1時間。
タイヤ交換が終わり、彼が作業完了を告げに来た。待っている間に時間つぶしに購入した
駄菓子をお礼に渡す。にっこりと笑い、静かにお礼の駄菓子を受け取ってくれた。彼は今日
一日を仕事として請け負ってはいるのだろうが、ネグロス島の人たちの実直さ、やさしさが伝わる。
わたしもああいう渋い仕事人になりたいものだ。