Report Mr.Skipper 08/16

21/09/2012 01:11

 

8/16(木)

今日は英語Group研修の日。今回の英語研修のハイライトである。

来比前から、公立高校で日本文化紹介をすることが予定されていたので、事前に倉田さんとやりとりをして

日本料理の「出汁巻き卵」を紹介することにしていたのである。

まず、研修センターで英語教師と一緒にお料理のレシピ解説と手順作成を行い、引き続き出汁巻き卵作成の

リハーサルも実際にやって英文手順書の最終チェックをした。

HiroさんTomさんも料理の要領を合点して、いよいよ98人の生徒の待つ本番の午後のお料理教室へと向かった。

 お料理教室は2時限。ほとんどが女生徒だが男子生徒も1割ほどいる。男子生徒のほとんどがお釜ちゃんだ。

フィリピンでは当たり前の様にお釜ちゃんが多い。彼らは社交性も高く、頭の回転も速いので仕事もできる。

上位10%に入る男子生徒はほとんどがお釜ちゃんだそうである。お釜ちゃんは第3の性とも言えるくらい

フィリピンでは当たり前の存在であり、差別は何もない。

さて、授業である。ヘッドセットをして出汁巻き卵の作り方を説明し、実演する。生徒達が興味津々でやりたそうに

見ているので、近くの生徒を指してすぐにやらしてみた。おそるおそるであるがおもしろそうである。

もしや自分も指されるのでは?との期待か、周りの生徒のボルテージもぐんと上がった。

とっても乗りのよい生徒達だ!

さらにできあがった出汁巻き卵を食べてもらい、自分で作った出汁巻き卵の感想を述べてもらう。

スポットの当たった生徒は恥ずかしいものの誇らしげに語り、一方、周りの生徒は冷やかすわ、拍手するわ、

で、みんな大興奮である。

 若いから興奮は冷めやらない。Ikaw-Akoスタッフの猪股さんは、興奮さめやらずに時間をもてあましている

生徒達の相手で踊ってみたりで、予定外なパフォーマンスで場をつないでくれた。彼のフェイスブックには、

そのときの写真がいっぱい載っている。

2時限目は1時限目にしたくてもできなかった生徒が残って2時限目の生徒に調理をしてみせる。とても

誇らしげである。きゃあきゃあ騒ぎ、ヤジや冷やかしが飛び交う興奮の渦の連続だ。ほんとうに楽しい授業だった。

 

家庭科の先生も他のクラスでも是非実施したい。調味料を譲ってくれないか?と申し出がある。もちろん喜んで!

大成功である。フライパンと調味料を寄付して、幸せな気分でお料理教室を後にした。

 

夜はTomさんの案内でHiroさんおなじみのバコロドの焼鳥屋に向かう。

30分バスに揺られて15ペソ(約30円)。さらにジプニーに乗ってダウンタウンへ。Tomさんが現地語を

少したしなむのでちょっとした夜のバコロド観光となった。

ダウンタウンで教会を見て焼鳥屋に到着。焼き鳥屋のマスターは船乗りの友達がいたらしく、私のイングリッシュ

ネームであるスキッパー(艇長)という専門用語も知っていた。船乗りの知識があったせいか、国際感覚に優れ、

国の事を思い、日本人は信頼に足る国民であると言ってくれた。とても親日的だ。日本人移住者がバコロドに多い

のも頷ける。フィリピンでNPOの仕事をするのも悪くないなと正直思った。

Hiroさんは先に来てできあがっていて娘さんに勉強を教えている。娘さんは私の仕草を見て食器をパスしてくれたり、

なかなか気が利く。現金所得の仕事がないだけでフィリピン人はても優秀な国民だと思う。GDPの経済力で国力を

測るのは誤りだと思った。

 

今のフィリピンのバコロドは、とても活気に満ちている。

日本が国内向きのことばかりの国際感覚に乏しい政治政局論争に時間を費やしていると、日本はフィリピンに

抜かれるかもしれないと思ったしだいである。 

 

<  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  >